園長コラム / えんちょうこらむ

  • 2020.01.23 令和2年 東京オリンピックパラリンピックが開催されます

    昨年は改元が行われ令和も2年になりました。年の初めをご家族皆様で穏やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。ご旅行や里帰りされ、おせちや雑煮に舌鼓をうたれましたか。「お餅は何個食べたかなあ」「お年玉は何に使おうかなあ」などと子どもたちにとっても、楽しいお正月です。年の初めに考えることは、今のもみじっこが大人になる時代。例えば2040年はどんな時代になっているのでしょうか。2040年には85歳以上の人口が高齢人口の3割近くになり、高齢世代がさらに高齢化します。いわゆる超高齢化です。2015年から2040年までに現役世代の人口は約1750万人減少します。これまで現役世代の減少は、女性の就業率上昇などでカバーされてきましたが、今後は楽観できません。現役世代の中でも不安定雇用層が増大し、生活に困窮するばかりか、企業内の教育・訓練の対象からも外れ、労働生産性という点でも力を発揮できません。高齢化・困窮化・孤立化で高齢世代が「重み」を増すなか、高齢者を支える側と目される現役世代が数の上でも生産性でも弱体化する。これは肩車というより重量挙げの社会です。

    もう一つは環境問題です。地球が気候変動による危機的状況に直面しているとする調査報告が 発表され、各国の科学者約11000人が支持を表明しました。過去40年間のデータを元にしたこの調査では、各国政府が危機への対応に失敗していると指摘。根本的で継続的な変化を起こさなければ「膨大な数の人が被害を受ける」としています。わが国でも昨今の台風、豪雨被害をはじめ様々な自然災害が年を追うごとに多発しています。昨年のCOP25などさまざまな気候変動会議が行われているものの、有用な措置が取られていないことに研究者らはうんざりしていると言います。一方、世界で広がる抗議運動には望みを抱いています。スウェーデンのグレタさん(16)のような若い世代が市民の草の根運動が変化を訴えています。いつの時代も困難に毅然と立ち向かい行動するのは次世代ではないでしょうか。

    さて東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。新国立競技場を設計された隈研吾氏の話を聞く機会がありましたが、環境に配慮した建築がこれからますます大事で、そういう点では 新国立競技場がそうであるように木造建築は世界中から注目されるといいます。神宮外苑の杜 (もり)の一部として、競技場も人々の記憶に残っていく、というあり方がいいと考えています。新国立競技場の敷地では、高度成長期に埋め立てられた渋谷川を、もう一度地表に流すことも計画されています。建物の形がどうだ、ということ以上に、周辺の環境が市民に開かれ、継続性を持って次代につながっていくことが大切だと思い、そこにも力を注いでいます。

    次代を担う子どもたちが、令和の年も健やかにたくましく育ち、我が国や世界の困難な問題に負けずに叡智をもって解決してくれることを年頭に祈ります。

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